21. 仁川国際空港 韓国文化博物館

2月6日の「10. 出逢いは突然やって来る」で触れたように、19日夜からソウルに行き

先ほど無事に帰ってきました。忙しい日程でしたが、中身の濃い旅になり満足しています。

詳細は後日ゆっくり書くつもりですが、今日はとりあえず、仁川空港の博物館について

ちょっと触れたいと思います。ソウルへ行く時、羽田-金浦 の方が、時間的に効率が良い

にも関わらず、ドラマ「エアシティ」の舞台 仁川空港を利用したいがために、成田-仁川

で極力行くようにしていましたが 「仁川国際空港搭乗棟 韓国文化博物館」 の存在に

どうして今まで気づかなかったのでしょうか…


博物館入口と来蘇寺高麗銅鐘 宝物第277号
博物館入口と来蘇寺高麗銅鐘 宝物第277号


「宮中文化」「印刷文化」「伝統美術」「伝統音楽」の、国宝3点を含む宝物展示の他に

最新メディアアートによる体験型展示もあり、小規模ながら充実した内容の博物館です。


釈迦塔 国宝第21号
釈迦塔 国宝第21号

つづく

23. お1人様にうってつけのホテル

韓国への一人旅は今回が初めてでした。

2008年から度々利用していた江南 教大駅近くのホテルにはとても愛着があり、教大駅

に着くと不思議な安堵感を覚えて、いつも「あの場所へまた戻りたい」と思っています。

ただ今回は日程が短いことや目的が限られているため、麻浦周辺で探し、地下鉄5号線

麻浦駅からすぐの「ベストウェスタンプレミア ソウルガーデンホテル」に宿泊しました。

2007年までは「ホリデイインソウルホテル」と呼ばれていたそうで、未だに古い名前の方が

周知されている感じでした。仁川国際航空に到着したのは午後22時過ぎ、最終リムジンバスに

間に合えば乗りたかったので、到着ゲートから外へ出て、南山行きKALリムジン(Route2)「4B」

乗り場で係員から直接チケットを購入して時間を確かめ、また到着ゲート内に戻り、コンビニ

で買い物を済ませてから乗りました。KALリムジンは、高級感あふれる3列シートのデラックス

タイプでホテルまでの所要時間は60分、料金は14000W、タクシーの4分の1の料金、飛行機

のファーストクラスのようなシートで乗り心地は抜群でした。そして特筆すべきは、宿泊ホテル

のすぐ前のバス亭に最初に停車すること。タクシー感覚で利用出来るうえ、韓国でありがちな

乗り過ごしの心配もありません。ちなみに一般リムジンバスもあり、料金は9000Wで、普通の

4列シートですが、ホテルのすぐ前に到着するなど、好条件はほぼ同じです。

夜遅かったせいか渋滞もなく順調にホテルに到着し、バス亭から30秒でホテルロビーへ着き

フロントのチェックインも手際よく、カードキーを受け取って、最後に尋ねました。

「변압기 있어요?(変圧器、ありますか?)」

「はい、トランスですね。ございます。お部屋にお届けします。」と、完璧な日本語で返答が…

これまで利用した教大のホテルでは考えられない光景に「これも良し悪しかな?」と思いつつ

7階の部屋へ向いました。部屋は綺麗で、狭いながらも考えられた作りで、使い勝手が良く

高級感があるのに値段は手頃、麻浦駅には徒歩2分、隣にはセブンイレゼンがあり、シングル

ルームが多く、一人旅にはうってつけの条件が揃っていました。それから、混雑している時、

時間帯に関係なく、いつでもエレベーターの待ち時間が少ないのにも感心しました。


ベストウエスタン プレミアソウルガーデンホテル
ベストウエスタン プレミアソウルガーデンホテルの外観とシングルルームの様子


早速、テレビのスイッチを入れると、その日、バンクーバー五輪の男子フィギュアスケートで

高橋大輔選手が銅メダルを獲得したニュースが流れていました。mbc だったと思います。

「男子フィギュアスケートでは、アジアで初めて、オリンピックでメダルを獲得しました!!」

と、好意的に伝えていたことが妙に嬉しく、明日に期待を抱きながら眠りにつきました。

つづく

26. 今日1日だけのために来たソウル ①

~再会はお詫びから~

すっかり横道にそれてしまいましたが、「23. お1人様にうってつけのホテル」の続きです。

翌朝6時30分に目が覚めました。9時にホテルを出発する予定で時間はたっぷりあったので

支度を済ませてから、ホテルの周辺を少し散歩しました。ホテルの周辺はきれいなビジネス街

といった雰囲気、晴天で気温はこの時期にしては高く、気持ちが良い朝でした。

そしてホテルに戻る前、隣にあるセブンイレブンで 「Tmoney(ティモニ)」 を充電しました。

ご存知の方も多いかと思いますが、日本の首都圏のSuica(スイカ)とPASMO(パスモ)、

関西圏のICOCA(イコカ)と同様に地下鉄・バスなどの交通機関を利用する際に便利な

チャージ式の電子マネーカードで、駅構内の機械でチャージするより、コンビニで店員さん

に頼んだ方が簡単だからです。Tmoneyとチャージしたい分のお金を渡せば、すぐにチャージ

してくれます。通常の「普及型カード」の他に画像のような形や、なかには丸やハートなど

さまざまな形状があり「スマート型」と呼ばれています。


Tmoney (スマート型) 実物大
Tmoney (スマート型) 実物大 


ホテルの部屋に一旦戻っていよいよ出発です。明日は11時の飛行機で日本に戻るので、

本当に今日1日だけのために来たソウル、先ず地下鉄6号線の三角地駅を降り12番出口

からすぐの 「戦争記念館」 のロビーでT氏と待ち合わせ、主に朝鮮戦争について疑問点

を尋ね、前回見逃したところを案内してもらう予定です。

ここで、朝鮮戦争をメインに韓国の戦争の歴史を紹介している「戦争記念館」について簡単に

説明させて頂きます。広大な敷地の屋外展示では、韓国軍の装備ばかりでなく朝鮮戦争の時

に北朝鮮軍が残した旧ソ連製のT-34戦車を始めとするさまざまな兵器が展示されています。

説明版は全てが、青が韓国軍(主にアメリカ製)、赤が北朝鮮軍(主に旧ソ連製)とはっきり

色分けされており、とてもわかり易い展示方法です。屋内の展示も含め、反日的な内容は

ほとんどなく、日本人が行くと片身が狭くなるハワイの「真珠湾アリゾナ記念館」のような

雰囲気は一切ないので罪悪感を抱くことなく客観的に朝鮮戦争や古代からの戦争の歴史を

知ることが出来ます。韓国の歴史長編ドラマに興味がある方には、1階の「戦争歴史室」が

必見です。展示物には日本語の表示があり、主だった所に設置してある解説ビデオも選択

すれば日本語になるので理解を深めるのに役立ちます。ちなみに広大な敷地を大通り1つ

挟んだ正面には 「韓国軍国防本部」 があり、この辺り一帯は整然とした感じが漂っています。


正門から真っ直ぐ進んだ建物中央入口のロビーにて、9時30分にT氏と待ち合わせを

していましたが5分くらい遅れてしまいました。地下鉄5号線が、予想以上に深い地下

に位置していたため乗換えや移動に時間がかかってしまったからです。

せっかくの再会に、先ず「遅れてすみません」と言わなければならず、今後はもっと時間

に余裕を持とうと反省しました。

でも、 「괜찮아, 마음 쓰지 마세요.」 (大丈夫、気にしないで) 

これにいつも甘えてはいけませんが…

お互いに再会を喜び合い、足早に2階の「韓国戦争(朝鮮戦争)室」へ向いました。


F-86F戦闘機
F-86F戦闘機(アメリカ製・朝鮮戦争でソ連製ミグ15戦闘機と空中戦を繰広げ勝利した戦闘機) 


T-34戦車
T-34戦車(旧ソ連製・朝鮮戦争で北朝鮮が242台保有して韓国に攻撃して来た戦車)

つづく

27. 今日1日だけのために来たソウル ②

~通らざるを得なかった通過点~

私が朝鮮戦争について韓国の方にいろいろ尋ねたいと思ったのは、全てのきっかけとなった

映画「タイフーン」で目の当たりにした南北分断の悲劇を、書物や日本国内にいて得られる

情報だけで理解していたので、より深く掘り下げて勃発直前の状況や勃発する原因で曖昧

な部分を確かめたかったからです。残念なことですが朝鮮半島を「日本が支配していた時代」

に共産主義の思想が世界的に広まりました。ここでいう「残念なこと」とは、朝鮮半島を日本

が支配していた時代があったことを指し、共産主義が世界的に広まったことではありません。

ただ結果的には共産主義には間違いが多いと実証され、ベルリンの壁が崩壊、ソ連崩壊と

と歴史は流れて行きました。私が知りたかったのは「日本が支配したことだけが共産主義

の広まった原因なのか」それとも「他に要因があったのか」どうかです。それを韓国の方は

どんなふうに受け止めているのか、T氏は冷静な方なので、ご自身の意見と一般論の両方を

尋ねることが可能でした。とても微妙な問題なので書き方も難しいですが、当然日本が支配

しなかった国であっても共産主義が広まったところはあり、日本の支配だけが諸悪の根源で

ないのは客観的にみれば確かで、単純に考えれば日本の支配が終わった時、考え方の違う

2つの大きな勢力がなければ、分断されることはなかったと思います。


LVT-P3 水陸両用装甲車
LVT-P3 水陸両用装甲車(アメリカ製・朝鮮戦争 仁川上陸作戦等で活躍した装甲車)


T氏の考えも一般論も、共産主義の広がりは歴史の流れの中で「通らざるを得なかった通過点」

現状に満足出来なければ別の考え方が良く見えて、きっと今よりは良い暮らしが出来るだろう

と希望を抱いた結果だったのではないかということでした。もちろん「悪いのは全て日本だ」

との極端な意見もあるかと思いますが、複雑に絡まりあった歴史の流れからいって、決して

日本の支配だけが全ての原因ではないと理解はしながらも、悲しい歴史が消えることはなく

「もしも日本に支配されていなければ」と、何かがある度に思ってしまう気持ちは人間して

理解できることだと私自身は思いました。共通の歴史認識や歴史的評価が定められていない

特に明治維新以降の日本と朝鮮半島での出来事を、私感だけで語ることを両国が控え、

事実だけを冷静に見つめてゆくことが、いかに大切で、いかに難しいことかを実感しました。

その意味において、ソウルの「戦争記念館」は、先日の繰り返しになりますが、非常に冷静に

真実のみを伝えようとする姿勢が全面に出た、私達がともすると誤解しがちな部分を払拭して

くれるような素晴らしい施設だと思います。誤解しがちな部分とは、大変言い方が難しく

語弊があるかもしれませんが「感情的・情熱的な国民性」に映る面があるという意味です。

このような施設を首都であるソウルの真ん中に位置する場所に建て、祖国を守った人々を

称え敬うことは、たとえ歴史認識が異なっている相手が作ったものであっても、尊敬すべき

見習いたい点だと考えています。お互いに譲れないと思うことも、それでも歩み寄らなければ、

いつまでも平行線が続きます。先ずはお互いが、相手の良い面だけに目を向けて、たくさん

見て、称え合うことが、国レベルでの交渉や交流のみならず、一個人として可能な草根の交流

の第一歩ではないでしょうか。

つづく

28. 今日1日だけのために来たソウル ③

~祖国(南北)統一への願い~

「韓国(朝鮮)戦争室」を、勃発の背景、北朝鮮の侵略、国連軍の参戦、中共軍の介入、

戦争膠着、休戦と順を追ってT氏に案内して頂きました。膨大な「資料と遺物」ばかりでなく

想像力をかきたてられるレプリカとジオラマの精巧な出来映えが目を引きます。

1950年6月25日の朝、北朝鮮軍の奇襲攻撃で突然始まった戦争、3日でソウルが陥落し、

3ヶ月で国土の90%以上を占領されてしまった経緯が、たぶん「小学生が見てもわかるように」

を基準として説明されており、見学する者が奇襲攻撃をかけてきた北朝鮮軍に憎悪の感情

を過度に抱くような説明はなく、ただ淡々と次の出来事へと流れて行きます。

その様子を観て、私がソウルで実際に韓国の方と触れ合ってお聞きしたかった答えが、

既にあるような気がしました。


「本当に韓国の人々は南北統一を望んでいるのか」


少なくとも「戦争記念館」の存在のコンセプトは、まさに南北統一を成し遂げたいために、

冷静に歴史の流れを見つめ、戦争の教訓は戦争を防ぐことに生かし、それでも戦争が起きて

しまったら勇気を持って祖国を守りましょうと訴えているように思います。

そしてT氏もまた同様に考えておられ、世論も一時期は、統一によって面倒なことを背負い

込みたくないとの意見も多かったようですが、最近はまた流れが変って来たとのこと、私は

日韓の友好的交流と南北統一を願うことは同時に行っても良いのだとわかって安心しました。

攻めてきた北朝鮮兵の中には、どうみても小学生にしかみえない少年がおり、突然攻められた

韓国では、学生や在日の方々が志願して勇敢に戦う姿があり、胸を締め付けられるような

さまざまな展示も同一民族に対する配慮に溢れるものでした。


戦争記念館 兄弟の像
戦争記念館 映画「ブラザーフッド」のモデルになった兄弟の像

戦争記念館 屋外展示
戦争記念館 屋外展示の様子


ちなみに38度線の意味は、日本が第二次世界大戦に敗戦し、日本軍の武装解除作業

を「関東軍司令部(陸軍の総軍)」があった38度線より以北をソ連が、「日本の大本営

司令部(天皇直属の戦争のための総司令部)」があった38度線より以南をアメリカが、

担当したことによるものです。

つづく
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