45. 命をかけた潜水

今年に入って積極的に動いていることもあり、多くの出逢いや発見や楽しいことに恵まれ

充実して忙しい毎日です。そんな中、3月26日にとても残念なニュースに触れて以来、

僅かな時間を見つけてはパソコンを開き、韓国の24時間インターネットニュースサイト

を追い続けていました。 韓国海海軍哨戒艦「天安」が沈没 し、46名が行方不明 となり、

更に行方不明者を捜索中、海軍特殊部隊UDTのベテランダイバーが、命を落とす

痛ましい事故が起き、何ともいたたまれない気持ちになりました。



 
3月26日に沈没した韓国海軍哨戒艦 「天安」 の救助作業中に、
1975年海軍入隊、長い潜水経歴を積んだ 한주호(ハン・ジュホ)
准尉が殉職したという残念な便りが3月30日に伝えられました。
本来、深海潜水用装備(ヘルメット潜水)が必要な水深45m、低温で
透視度・透明度が劣悪な海域で準備の都合上(3日間待機が必要)
通常のスキューバで作業を敢行し起きた痛ましい事故でした。



私が現在このように 「人生の目的」 とまで言い切っている 「日韓交流云々」 のきっかけを

作ってくれた映画 「タイフーン」 のカン・セジョンが海軍特殊部隊将校だったことから、

海軍特殊部隊と聞いただけで、激しく反応するのはいつものことですが…

亡くなられた ハン・ジュホ准尉は、家が貧しく大学には行かれず、18歳で入隊し35年間

海軍一筋、潜水歴は30年 「UDTの伝説」 と言われるような、屈強で心優しい軍人の鏡で

あったようです。そのような立派な方に対して、私のような軟弱リゾートダイバーが、何も

言う資格はありませんが、潜水を始めた時期は、ほぼ同じだと察するので、どうしても言わず

にはいられない気持ちをご理解ください。それは、韓国海海軍哨戒艦 「天安」 が沈没した

水深45メートル、この45メートルという何とも微妙な深度のせいで、ハン・ジュホ准尉は

命を落とされたような気がしてならないからです。もう少し深ければ一刻を争う行方不明者

の捜索であっても、大深度潜水用の特別な準備に時間がかかるとしても、通常のスクーバ

潜水は敢行されなかったような気がします。ハン・ジュホ准尉の詳しい死亡原因は、まだ

明らかにされていませんが、「天安」 の行方不明者を助けたい一心、危険承知であった

ことは確かで 「不可能なことは無い」 と自分に言い聞かせての潜水だと思うと余計に

悲しいです。海は常に状況が変化し人間の心と体も常に一定ではなく、その時の現場は、

屈強なプロをも拒絶するような厳しい状況だったことでしょう。

ハン・ジュホ准尉 ならびに 「天安」 で亡くなられた方々のご冥福と、行方不明者が

1人でも多く生還されますことを心よりお祈りいたします。

つづく

46. ドライマティーニの法則

45. 命をかけた潜水 のつづきです。

「一般的なスクーバダイビングで潜って良いとされている深度は39メートルまでです」

と、インストラクターに教わったのは1981年、ダイビングを始めた時でした。

これは法律で定められていることではないので、もっと深く潜るアマチュアダイバーは

たくさんいますが、私がずっとこの39メートルを頑なに守って来たのには理由があります。


ダイビングを始めて間もない頃、同行者が水深30メートル地点で、いきなりレギュレター

(空気を吸う機材)を口から外して朦朧としている姿を目の当たりにしました。

その時はガイドさんが直ぐ異変に気づいて近づき、レギュレターをリカバリー(機材に

入った海水を外に出す)してから同行者の口にくわえさせ抱きかかえるようにゆっくり

浮上して事なきを得ました。浮上してから同行者に話を聞くと 「何が起きたか記憶にない」

と、きょとんとしており、ガイドさん曰く 「窒素酔い」 とのことでした。

タンクの空気は、約80%の窒素と約20%の酸素で構成されており、1気圧の陸上では

窒素分圧が0.8気圧ですが、水深10メートルでは2気圧となり、窒素分圧が1.6気圧、

40メートルでは5気圧となり、窒素分圧が4気圧… 濃い窒素を吸ってしまうことになり、

10メートル潜る度に、ドライマティーニを1杯飲んだ時と同じ状態になることから

この原理を 「ドライマティーニの法則」 だと教わりました。

30メートルで異変が起きた同行者は、ドライマティーニを3杯飲んだ計算になり、

歯医者さんが抜歯などの時に使う 「笑気麻酔」 は、この高圧窒素を利用したものです。


ではどうして、同じ水深にいた私も、ドライマティーニを3杯飲んでいた状態なのに

異変が起きなかったのか? それどころか1杯も飲んでいないような感覚だったのか?

よく、お酒を飲む時に、ある程度までは何杯飲んでもほとんど酔いを感じないのに、

一定量を越えるといきなり酔いが回って足がふらついたりすることがありませんか?

窒素とアルコールが同じ作用かどうかの根拠はありませんが 「ドライマティーニの法則」

を提唱した人は、個人差はあるものの非常に近い状態になることから、そう名づけた

のではないかと推測します。それで私も4杯までは何でもなくて、5杯目でいきなり

酩酊するような気がして仕方なく、その恐さから39メートルを、約30年間も必守

しているわけです。もちろん、もっとお酒に強い人は沢山おり、60メートル(約6杯)

くらいまで平気な人は結構多いと思います。でも、そのような人も、ひとたび体調が

優れなかったり薬を服用していたりすると、状況は一転して変わります。

よって自分が最悪の状態でお酒を飲んで(海に潜って)どの程度までなら大丈夫なのか

確認しておく必要があり、私の場合は4杯なので39メートル以上は潜らないのです。


40メートルを越えることは、UDTの屈強なダイバーであっても、私のようなリゾート

ダイバーであっても、人間である以上状況いかんでは危険ラインなのだと思います。

そんなことを私などに言われなくても十分わかっていたであろう、ハン・ジュホ准尉は、

年齢的にピークをとうに過ぎた体をおして、仲間(大半は息子ほど年の若い後輩でしょう)

を助けるために、冷たく濁って暗く荒れた海の水深45メートルで命を落しました。

原因は窒素酔い以外にも多く考えられます。高圧で分圧が増えるのは、窒素に限らず

酸素も同じなので酸素中毒の可能性もありますし、肺の破裂や減圧症による意識不明

など数えたらきりがありません。


夜の海&ドライマティーニ
「さこのバー」より


それにしても何で 「ドライマティーニ」 なのだろう…

はっきりした答えは調べてもみつかりませんが、カクテルの王様と言われ、人気が高く

こだわりの飲み方も千差万別、語られることが非常に多いお酒だとか…

ドライジン、ドライベルモット、レモンの皮、オリーブ、シェイカー 家に全部ありそうなので

今夜は 「ドライマティーニ」 を5杯飲んで、水深45メートルに私も行ってみようかな(涙)

合掌 (ハン・ジュホ准尉は仏教徒だったようなので)

66. せめて人間魚雷でなくて、ほんの少しだけ救われました

3月26日に発生した 韓国海軍哨戒艦沈没事件では、当初、北朝鮮の人間魚雷による攻撃

かもしれないといった情報が流れており、そのニュース に触れた時、犠牲になった韓国海軍

の兵士とともに、もしかしたら魚雷に搭乗していたかもしれない北朝鮮の兵士にも同じような

心の痛みを覚えました。韓国の犠牲になった方々の関係者やご家族にとっては憎き相手に

違いありませんが、同じ民族である北朝鮮の兵士も、誤った指導者が支配する国に生まれ

洗脳された本当は善良な市民だったはずです。

哨戒艦天安が真二つに破壊されたニュースに、数キロ先から発射される魚雷が正確に命中

するなど考えられなかったので余計に人間魚雷説が有力に思えたのですが、結果はさかんに

報道されている通り、長さ7メートル超え・爆薬量が250キロもの重魚雷 「CHT-02D」 が

命中しなかったものの近くで爆発して起きた、強力な水流(バブルジェット)によるものでした。

物的証拠が多数揃っており、韓国のみならず国際合同調査団が厳正に調査した結果には

冷静に考えて疑う余地は無いにも関わらず 「やっていない」 「でっち上げた」 「戦争だ」

と声を荒げる北朝鮮には、怒りより哀れみを覚えます。

繰り返しになりますが憎むべきは指導者だけですから、これ以上、双方で人が命を落とす

ことが絶対無いように、平和的な解決を最後の最後まで模索して頂きたいと切に願います。

少し気の休まるニュースとしては、韓国の専門家によると、北朝鮮が戦争を強調して相手を

極端な言葉で非難や脅迫する時は、「逆に戦争を恐れ守勢に回っている時」 との分析が

一般的だそうです。たちの悪い子どもじみた行為も、長く続けていれば麻痺して自分の中で

正しいことにすりに替わってしまうのか、悪いこととわかっていて後戻り出来ないのか、

凡人には、いずれなのか判断がつきません。


ところで人間魚雷に関して特別に印象に残る映画のワンシーンがあります。

全体的な作品の出来栄えには何ともコメントし難いものがありましたが、このシーンだけで

「観る価値あり」 と思った場面では、どんな特攻兵器よりも恐ろしい 「閉塞感」 を擬似体験

したかのようでした。二度とこのような愚行が繰り返されないことを…


回天搭乗員 佐久間安吉の特攻シーン
日本映画 「出口のない海」より 
脇役である人間魚雷 回天 搭乗員 佐久間安吉の特攻シーンを演じる 柏原収史 の妙絶な演技

68. 世界と交流して協力して全人類が行く道に…

韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は5月24日、哨戒艦が北朝鮮の魚雷攻撃で沈没した

調査結果を受け、ソウル戦争記念館 護国追悼室にて、国民向けに談話を発表しました。

断固たる姿勢で北朝鮮に謝罪と関係者の処罰を求めた内容ではありましたが、

同一民族である北朝鮮に対して、終始冷静に朝鮮半島の安定と平和を訴え、対話を求める

考えも示し、 「早く目を覚ましてほしい」 といった意味合いに受け取れる慈悲深さを

感じましたので、特に共鳴した部分を紹介します。

(韓国語初級講座で習う文法だけで理解出来る範囲のわかりやすい言葉です)


세계 모든 나라가 국민들을 잘 살게 하기 위해 치열하게

경쟁하고 있습니다.

공동 번영과 세계 평화를 위해 힘을 모으고 있습니다.

온 세상이 변했습니다.

지금도 빠르게 변화하고 있습니다.

그러나 북한은 어떻습니까?

60년 전이나 지금이나 조금도 바뀌지 않았습니다.

오늘날 어떤 나라도 혼자서는 평화를 지킬 수도,

경제를 발전시킬 수도 없습니다.

세계와 교류하고 협력하여 전 인류가 가는 길에

동참해야 합니다.



世界の全ての国は国民が良い暮らしをするために激しく競争しています。

共存共栄と世界平和のために力を集結しています。

世の中は変わりました。

今も早く変化しています。

しかし北朝鮮はどうですか?

60年前も今も少しも変わっていないです。

今日、どんな国も一人では平和を守ることも、経済を発展させることもできません。

世界と交流して協力して全人類が行く道に

参加しなければなりません。




2010.5.24 イ・ミョンバク大統領の国民談話 ソウル戦争記念館にて


過去の戦争の教訓を生かして戦争を防ぎ、南北統一と平和を願って建設された

ソウル戦争記念館 を会場に選んだ大統領に敬意を表します。

この談話に、さまざまな意見があることは承知の上で私の個人的感想を書きました。

84. 犯した罪は深海に沈めて帳消しに!

いつも疑問に思っていたことが、ひとつ解けました。

北朝鮮による毎度お馴染みのさまざまな愚行…

当事者にとっては長く続けていると麻痺して正しいことにすり替わってしまうのか? 

悪いとわかっていて後戻り出来ないのか?


答えは、金賢姫元死刑囚、韓国哨戒艦沈没は「金総書記の命令」 の記事の中にありました。


金賢姫(キム・ヒョンヒ、Kim Hyun-Hee)元死刑囚が、韓国の哨戒艦沈没事件について、

「このように大きな事件が、金正日への報告なしに行われることはありえない」

「計画や準備は軍部が行っただろうが、最終的な承認は金が下したはずだ」

「北朝鮮は、ある問題についてずっと否定することで、その問題を消し去ることができる

と考えている。飛行機を深海に沈めてしまうことで全ての痕跡を消してしまう。潜水艦を魚雷

で攻撃して全ての証拠を破壊してしまう。まったく一緒のことだ」
 
「同じことを繰り返さないよう、テロリストに対しては強硬政策を取るべきだ」 と語ったそうです。


ある問題についてずっと否定することで、その問題を消し去ることができる


この恐ろしく自己中心的な思想に、もはや付ける薬はありません。

資本主義・社会主義、あらゆる宗教宗派の垣根を越え、世界中が団結して

「犯した罪は否定すると帳消しになる」 という滅茶苦茶な思想にレッドカードを!!


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